勝手にネーポン連載:その1


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勝手にネーポン連載:その1

近頃、ネーポンネーポンいうてます。スタッフにとっては知らないものをグイグイ勧められると面倒な話だよなと、同情しつつ。


 storage booksの計画が現実味を帯びてきた2017年6月。
本屋では、書庫バーとはちょっと趣向の違う、地元の清涼飲料水メーカーのものを取り扱いたいと構想を練っている時、ネットで懐かしのドリンク「ネーポン復活プロジェクト」を目にしました。 
 
ネーポンとは、「ネーブル」と「ポンカン」の合成語が語源の神戸の鶴屋食品研究所が製造していた清涼飲料水。
果汁10%。 作家の中島らも (なかじまらも)氏が自身の著作「西方冗土 (さいほうじょうど)」でとりあげたり、ドラえもんでは「クーポン」というそっくりのドリンクが登場したり、ビートたけしと明石家さんまのテレビ番組 「世界超偉人伝説」で90年代に取り上げられる等して、カルト的人気を誇りました。阪神大震災の影響で、ツルヤ食品の取引先が被害を受ける等して、製造数も減少、2007年に工場が閉鎖してしまっていました。
 
僕が子どもだった頃、ネーポンが御影のサイコ堂という駄菓子屋さんに並んでいたのを僅かに覚えています。 
当時はどこで製造されているか、そしてこの果汁10%の飲料水の背景にどんな物語があったのかなんて当然知る由もなく。
 
 
ネットで目にした「復活プロジェクト」は、ネーポン閉鎖当時にツルヤ食品にちょこちょこ顔を出していた方によって立ち上げられました。ツルヤ食品閉鎖後、そのおもいは密かに受け継がれていました。
そのネーポンを復活させようとしている私的サイトを偶然目にして、復活した時は是非、と、取り扱い希望のメールを送りました。返信がなく、諦めていた頃、半年後に返信があり、それがstorage booksがオープンした数日後で、テンションが上がったのを覚えています。
 
当時はまだまだ復活には程遠いとの事で、少し落胆しましたが、それから半年後、その次の半年後と、不思議と半年スパンでふと思い出して、ブログを読んだり、様子を伺うメールを送っていました。昨年2018年12月のブログによると、どうやら紆余曲折あり完成が間近な様子を目にして、2月3日にはついに完成のメールが来て、一人で「おお!」となったのを覚えています。

つづく。